── 薬師寺さんのアーティスト名 「HARAKARA(はらから)」 についてですが、不思議な響きの言葉ですね。
日本の古語で「仲間・兄弟」という意味だそうですが、なぜこの名前なのでしょうか?
アマチュアカメラマン時代、書道家のご一家を撮影していまして、そこの書道家の先生がつけてくれました。
この頃から “HARAKARA(はらから)” という名刺を使い始めました。
僕は、イルカや熊などの動物や自然を通じてものを創っているので、そういう意味でも “HARAKARA(はらから)” 仲間とか兄弟とか、そんな感じの意味がよかったんです。
また、日本の古語ですから、日本を感じさせるのも好きだったんですね。
音もいいですし。
後に、ジュエリーを作るようになって、サインネームを作ろうかとか考えたこともあったのですが、いずれにしても “HARAKARA(はらから)” という名前は一生使ってゆくと思います。
それから、一人でやっているというより、照明や鉄の作家さんや写真家など、そういう異ジャンルの方々と仕事をすることもあるので、そんな時も “HARAKARA(はらから)” という名前がよいと思っています。
── 薬師持さんの 「KUMA」 という作品がとても好きなのですが、どのような作品でしょうか?
クマの親子が、鮭が泳ぐ様子を見つめる横に、精霊の存在、母クマは鮭しか見てないのですが、背中に乗った子グマは精霊の存在に気づいているという作品です。
── 見ていると温かな気持ちになる作品です。
動物も自然も、人間もみんな一つに繋がっているというか、仲間なのだなという気持ちになるので、HARAKARA という言葉がぴったりだなと感じました。
太古の昔、神という概念ができる以前には、“ダマ” と呼ばれる精霊に近い概念がありました。
アイヌのカムイの考えや、例えば、動物の姿をよりしろとした神の使いの考え方などは、その名残りだと思えます。
そんな精霊の存在を感じるような生き物や自然をこの先もカタチにしたいと考えています。