奈良の大仏を特別な位置から見られる日

一般的に、8月13日にご先祖様をお迎えする「迎え盆」が行われ、8月16日にご先祖様をお送りする「送り盆」が行われることが多く、有名な京都の大文字焼きも、ほぼ8月16日に行われます。そんな京都の隣の奈良でも、8月15日にお盆だけの特別な行事があります。

奈良には様々な歴史的な建造物や遺跡などが存在しています。多くのパワースポットが存在していることから、足を運んだことがあるという方も多いでしょう。スピリチュアルな世界だけでなく、昭和の時代には修学旅行の定番といえば奈良だったこともあります。

そんな奈良で世界的にも知名度が高いものといえば、やはり「奈良の大仏」でしょう。こちらは、正式名称は「東大寺盧舎那仏像」。国宝としての名称は「銅造盧舎那仏坐像」となっています。

大仏の姿というのは、一見するとどれもが同じように見えますが、名前からもわかるようにこちらは「盧舎那仏」という存在がモデルとなっています。こちらは、密教で太陽や宇宙などと同一視される「大日如来」と語源を同じくしたものであり、世の中を平和にするという目的で作られた奈良の大仏にふさわしいといえるでしょう。

修学旅行で見たことがあるという方も多いように、奈良の大仏自体は秘仏などではなく、拝観時間内ならば、いつでも拝むことができます。しかしながら、8月15日の夜は、特別な風情の大仏様を見ることができるのです。

8月15日の夜、東大寺では「万灯供養会(まんとうくようえ)」が行われます。これは大仏殿のまわりに2500基もの灯籠が並べられるというもので、灯籠ひとつの中には4つの明かりが入るので、全部で1万もの火が大仏殿を幻想的に照らし出してくれます。

そんな神秘的な炎に包まれた大仏殿の正面にある「観想窓」が夜間の19時から22時まで開きます。こちらは、ちょうど、大仏様の顔の正面にあるために、炎に照らし出された大仏様の正面から拝むことができるようになっているのです。

万灯供養会は、お盆に帰省することができずに、ご先祖様の供養をすることができない方が、東大寺を通して供養の気持ちを届けられるようにと昭和60年からはじまったものということで、東大寺の長い歴史からすると、まだ新しい法要ではありますが、美しいだけでなく、東大寺のエネルギーを感じ、ご先祖様へとエネルギーを届けることのできるものですので、もし、訪れることができる方は、8月15日には、是非、東大寺に足を運んでみてください。