お盆明けだからこそ考えてみたいお墓の行く末

皆さん、お盆休みはいかがお過ごしだったでしょうか? お盆といえばお墓参りがつきものですが、最近ではお墓の事情も色々と変わってきているようです。

かつては、お寺や神社などは村の集会所としての役割を果たし、ある一定の地位を確立するとともに、檀家や氏子といった共同体を形成していましたが、時代がたつにつれて、これらの制度は崩壊しているといっても過言ではありません。

葬儀はお寺も神社も行いますが、一般的にいうと、「お葬式といえばお寺」というイメージが強いでしょう。そんな中で、最近話題となったのが「お坊さん便」。書籍販売からはじまって、現在では超巨大デジタル百貨店と化したAmazonが、定額でお坊さんを派遣するというものです。このシステムには全日本仏教会が取扱中止をAmazonに求めるなどで話題となりました。

法事や法要などでは、僧侶にお布施を支払うわけですが、多くのお寺ではこの金額が明示されておらず、かつてのように檀家制度などが存在しており、お寺と密接に関係していた時代ではないために、さまざまな問題が起きています。

お布施が少ないとクレームをお寺からつけられたり、お布施の額で戒名が決まるなどということもあり、この不透明さをなくすために、Amazonに先立って大手スーパーのイオンがお葬式の定額化に踏み切るなど、すでにお布施はお気持ちという時代は過ぎ去りつつあります。実際のところ、きちんとしたお寺でも、お布施を境内に掲示して定額にしているケースも増えてきました。

不況が続く時代であり、かつてほど死後の世界に意識をはらわない世代が増えたことで、お布施だけでなく、お墓も低価格化が進んでいます。今までは一家にひとつというイメージがあったお墓ですが、墓石代のかからない安価で購入出来る合同墓などにも人気が集まっています。

その一方で、現在の日本でもっとも貯蓄額が多いとされる年代が、そろそろ自分の行く末を考える時期に入っているということもあり、最高級マンションさながらの、超高級なお墓にも需要がでてきています。数百万から数千万にも及ぶものがあるということで、このあたりにも、格差社会の影響があるのかもしれません。

富裕層であっても、菩提寺を持たない、いわゆる檀家ではない人々は増えてきており、特に地方出身者が多い東京では8割近くの人が菩提寺をもたないといわれています。こうしたことと地方の過疎化を考えると、今後、お寺の大きな収入源であったお墓や葬儀というものはどんどん縮小せざるを得ないといえるでしょう。COCORiLAでは、火葬以外の様々な埋葬法にも触れてきていますが、お墓という形すらなくなっていくのが時代の趨勢なのかもしれません。