国会前で呪殺が行われる?

1970年代に「公害企業主呪殺祈祷僧団」という団体がありました。これは当時社会的問題となった、公害を引き起こした企業の重役を呪い殺すことを目的としたもので、僧侶が中心となっていました。

もともと、仏教には「呪い」という技法が存在していました。仏教が日本に伝来してから、色々な宗教を駆逐していったのには、この技法があったからだという説もあります。実際に、第二次世界大戦では、敵対国の首相などを呪殺するという試みがあったのだそうです。

そんな古くから存在する呪いという手法を公害企業主呪殺祈祷僧団は、1970年代に利用しようとしたわけですが、「呪い」が一般社会では認められていないものであるために、実行して万が一、人が死んだとしても不能犯であり、なおかつ、公害企業の重役を対象としており、企業名や重役名を明記していないために、名誉毀損にも該当しないという利点がありました。

そうして、かなり本格的な密教の呪法が行われたという記録が残っています。密教では、呪いを「調伏」と表現しますが、この調伏では、三角形の護摩壇を使うことになっており、実際にその通りの作法に従って、公害企業が見える河原で護摩が焚かれたそうです。

この活動はかなり話題となったようで、参加していた僧侶たちの中には、自らの流派から破門された人もいたようです、ちなみに実際に呪いに効果があったかどうかというと、かなり微妙といえるでしょう。

それから、40年以上たった現在、また呪殺を行うという僧侶の集団がでてきました。名称を「呪殺祈祷僧団」とかえ、さらに団員数を47名にすることで、正式名称「呪殺祈祷僧団四十七士」、略称「JKS47」とするのだそうです。アイドルグループの名称をモチーフにしたような略称にするあたりで、本気かどうか疑わしい部分もありますが、国会前において呪殺祈祷会を行うということです。

こちらは、戦争法案廃案、安倍政権退陣、原発再稼働阻止といったもので、企業ではなく国家の中枢を対象にしているということもあり、生命を脅かす呪殺という名称をつかいながらも、「悪潮流を作り出す生者の煩悩を滅殺する」ための祈りなのだそうです。

果たして、これらがどのような形に治まるかはわかりませんが、スピリチュアルな力の使い方としては、間違った方向にいっているように思えます。地球を良い方向へ導くために、多くの人たちが日々様々なエネルギーワークを行っている現状を考えると、まるで脅迫のような「呪殺」という手法は、例え正しい目的をもっていたとしても、ネガティブな結果しか生み出さないのではないでしょうか?