神秘的なケルンの水

皆さんは、「ケルンの水」をご存じでしょうか? ケルンとはドイツにある都市の名前。世界遺産にも登録されているケルンの大聖堂で有名です。そんなケルンの名前を冠した水というと、どんなものが思い浮かびますか? ルルドの水のようなわき水? ミネラルウォーター的なイメージがあるかもしれませんが、実はこの水は日本でもなじみ深いものなのです。

ケルンの水は、元々は「アクア・ミラビリス=素晴らしい水」と呼ばれていました。これは、ある修道士からもらった羊皮紙にしたためられていたレシピが元となって生まれたもの。

後に、フランスに渡って「オー・ド・コローニュ=ケルンの水」と呼ばれるようになりました。「オー・ド・コローニュ」、現在では「オーデコロン」と呼ばれているものこそが、ケルンの水だったのです。

オーデコロンは香水などに比べると、香りの持続時間が短いことが弱点だったわけですが、近年になってその弱点を解消し、1日中香りが長持ちするオーデコロンも登場し、ヨーロッパで1年半の間に50万個売れる商品も登場しているとのこと。

このように見てくると、ケルンの水が誕生したのが1800年頃といわれていますので、それから200年以上にわたって、オーデコロンは人々に親しまれてきているということになります。

ちなみに、オーデコロンというと化粧品っぽいイメージがありますが、実際には万能香水とも呼ばれ、床にまいたり、髪の毛につけたり、飲むことすらあったといわれています。それもそのはずで、オーデコロンは高純度のアルコールに、ラベンダー、ローズマリー、ベルガモット、オレンジといったオイルを調合したもの、今で言うところのアロマスプレーのようなものなのです。

このレシピには諸説あるのですが、基本的にベルガモットをベースとして、オレンジや、ラベンダー、ローズマリーを加えていくもの。全体的に柑橘系で爽やかな香りになっています。

この調合ですと心を落ち着かせた上で、エネルギーをアップさせて力を与えてくれるというような効能がありますので、ナポレオンをはじめとして、多くの人たちに愛されたというのも納得できます。

読者の方で、アロマオイルの調合が得意という方は、是非一度ケルンの水の調合にチャレンジしてみてくださいね。伝統のある癒やしの香りを体感できるはずです。