森林パワーで癒される

「森林浴(しんりんよく)」という言葉をご存じの方は多いと思います。この言葉は、1982年に提唱されたもので、樹木に接することで癒しを求める行為を表します。言葉が広まってから30年あまりたった現在、その効果がさまざまな形で実証されているようです。

森林浴に関しては、そもそも「林野庁」という国の機関が提唱したということもあり、たんなる癒しとしてだけではなく、科学的な検証が多く行われています。林野庁と厚生労働省が中心となって「森林セラピー研究会」というものを組織していますし、「独立行政法人森林総合研究所」」などという組織もあります。

2005年、2006年には森林浴の翌日に採血、採尿を行い、体内でどのような変化が起こるのかを調べるという研究が行われました。その結果、森林と都市部では、ナチュラルキラー細胞の活性率が50%近くかわることが立証されています。

さらに、2010年には唾液中に含まれる「コルチゾール」というホルモンの量、さらに心拍、血圧などを調べるという研究も行われました。こちらも、都市部と森林を比べることで、リラクゼーション効果が証明されるという結果が出ているのだそうです。

なぜ、森林浴にはこのような癒し効果があるのか? 一説によると「フィトンチッド」と呼ばれる物質が作用しているともいわれています。この物質は樹木が発散する化学物質であり、殺菌力をもっています。

しかしながら、フィトンチッドには確かに殺菌の効能は認められていますが、ナチュラルキラー細胞の活性化や、リラクゼーション効果との関連ははっきりとはわかっていないようなのです。

また、2010年に行われた研究によると、実際に森林浴をしなくとも、環境DVDのような森林の映像を眺めるだけでも、ある程度のリラクゼーション効果があったということですので、フィトンチッドのような直接的影響がなくとも、ある程度の癒やし効果はあるということになります。

スピリチュアルな観点からみると、森林というのは木々のエネルギーに溢れた場所。私たち人間は、疲れた時などには無意識に木に体を預けたりすることからもわかるように、樹木からエネルギーを受け取ることを本能的に知っているのです。

夏に比べると、樹木のパワーは衰えてきてはいますが、そのかわり強烈な日差しもなくなってきましたので、これからは森林浴にはぴったりの季節です。ゆっくりと森の中を散歩するだけでも、森林浴の効果はあるとされていますので、時間があるときには森林浴を楽しんで、エネルギーを充填し、免疫力を活性化させてみませんか?