以前、「お遍路(おへんろ)」=「四国八十八カ所巡礼(しこくはちじゅうはちかしょじゅんれい)」について紹介しましたが、通常は四国まで行かなければできないお遍路が、東京でもできる機会があるのです。

四国八十八カ所巡礼なのだから、四国に行かなければできないはずだろう? と思うかも知れませんが、東京に限らず、四国に行かずに、お遍路と同じ功徳を得られるという方法があります。その方法とは「お砂踏み」と呼ばれるもの。

これは、四国八十八カ所にある「霊場=お寺」の境内にある砂を採取して、砂袋にいれたものを、お寺それぞれのご本尊の前に置き、その砂を踏みながら本尊を拝む、という方法です。通常のお遍路は非常に時間がかかりますが、この方法ならば時間がない人や、体力的にお遍路ができない人でも達成することが可能になるとして人気となっています。

全国的にいくつかのお寺で、お砂踏みは行われているのですが、4月18日から25日の1週間、東京は丸の内のJPタワーにて「1日で巡るお遍路さん in 丸の内」というものが開催されます。

通常のお砂踏みは、八十八カ所のご本尊といっても、それぞれのお寺に祀られている仏様と同じ仏像が展示されているわけですが、なんと今回は、四国から八十八カ所のお寺にある本物のご本尊が東京まで送られてくるのです。ちなみに、ご本尊がすべて四国を離れるのは77年ぶりとのことで、東京に来るのは初めてなのだそうです。

ただでさえ功徳があるお砂踏みですが、今回はご本尊が本物ということもあり、都心でありながらも、完全にお遍路を体験できるようになっています。入場者には八十八ヶ所すべて巡礼すると発行される「結願之証(けちがんのしょう)」が渡されるということですので、まさに、四国でお遍路をしたのと同じことになります。

ご本尊が持つエネルギーはもちろんですが、「砂」というのは仏教でも、神道でも特別なものと考えられています。仏教には「土砂加持(どしゃかじ)」という、お墓などにかけることで、すべての死者を成仏させるという砂を作る方法がありますし、神道では「清めの砂」という、土地や家を浄化させる砂を作る方法があります。

考えて見れば、砂は小さな石が集まったものですので、ある意味では極小のパワーストーンといえるかもしれません。そんなパワーストーンに、霊場のエネルギーが詰まったものを足で感じつつ、歴史在る八十八カ所霊場のご本尊からエネルギーを感じられる、今回のお砂踏みは、滅多にない貴重な機会ですので、お時間のある方は、是非参加してみて下さい。