今年の干支、龍について詳しくなろう!

あけましておめでとうございます。2012年もココリラをよろしくお願いいたします。
エネルギー的に大きな変化があるとされている 2012年、そんな年にふさわしいともいえる今年の干支は「龍」。本日はそのルーツを辿ってみたいと思います。

龍とは一体何なのでしょうか? まずは「竜」という漢字に注目してみましょう。これは蛇身の獣を象形した文字であり、頭上に辛字形の冠がついて成り立っているものです。辛字形の冠は鳳、虎にも見られることから霊獣を示す意味があるとされています。つまり、蛇の中で霊威があるものが竜ということになるわけです。ちなみに「龍」は、竜から派生した文字で空を飛ぶ、勢いなどといった意味合いがプラスされています。

漢字から龍はスピリチュアルな力をもつ霊獣だということがわかりましたが、西洋ではどのように扱われているのか、一度西洋へと目を向けてみましょう。

西洋で最古の龍とされているのは、紀元前2300年頃にメソポタミアで信仰されていた、海の女神「ティアマト」だという説があります。しかし、こちらは実際は龍というよりも、女神としての神格の方が強いようなのです。同じメソポタミア神話にはストレートな龍もいて「ムシュフシュ」という名前で、その意味は「怒りの毒蛇」。どちらかというと、こちらの方が最古の龍に近いかも知れません。

時代が進んで紀元前1400年頃には7つ頭の海蛇として知られる「レヴィアタン(リヴァイアサン)」が登場します。そして、紀元前800年『新約聖書』の誕生とともに、西洋で最も有名な龍が登場します。レヴィアタンを悪魔の一種として取り込んだ上で『ヨハネの黙示録』に7つ頭の年を経た蛇=サタンが登場するのです。

こうやって見てくると、基本的に西洋における龍は海蛇及び蛇の化身であり、強力だけれども邪悪な存在として定義されているようです。

それでは東洋に戻りましょう。こちらは、インドの「ナーガ」が起源だという説があります。ナーガとはインドコブラの姿をしている存在で、姿もそのものずばりコブラだったようです。ただし、いろいろな種類がいて頭がたくさんあるほど位が高く。なんと、ナーガで最高の地位にある竜王は頭が 1,000もあったのだそうです。

一方、図柄として残されている龍で最古の物は、ナーガの存在よりもさらに古く紀元前8000年頃の遺跡から出土された土器に書かれているもので「鹿、猪、鳥の頭をもち、しっぽは魚の尾びれ」という姿でした。

この時点ですでに、東洋の龍につきものといえる鹿の角などは見ることができるのですが、どちらかというと猪や鹿の混合物というイメージが強いものでした。そこから 1,000年ほど経った、紀元前7000年頃に、どういう変遷があったのかは定かではありませんが、現在の龍に近い姿ができあがったと言われています。

このように見てくると、龍の元々の成り立ちというのは、猪や鹿、鳥、魚といった人間の生命線=食料への感謝と、それらを司る強大な存在への畏敬が合わさってできあがった存在…なのかもしれません。

この説を採用した場合に、なぜ、蛇のように体が長くなってしまったのかというのが疑問として残ります。インドのナーガを取り入れたと考えることもできますが、筆者の考えとしては、初期の龍はいろいろな動物を掛け合わせていたので(特に魚の尾びれをつけると胴体は長くなりがち)どうしても身体が長くなってしまい、その見た目から自然と蛇の要素が加わったのではないでしょうか?

ということで、東洋の龍というのは自然の力を神格化した上で成立したもののようです。中国では命をくれて、人を助けてくれる「もの=自然現象だけでなく動物たち」への感謝が形になったために、さまざまな動物が集まった姿となり、人を助ける存在でもあるので、皇帝を象徴するぐらいの偉大な存在となりました。

そんな龍が日本に渡ってきたことで、少し格が下がります。生命をくれる偉大な存在という思想は薄れ、雨や雷、炎などといった強力な自然の力を操る、恐ろしく強大な存在となったのです。ですから、日本の龍は善悪双方が存在し、善であっても荒ぶる力を持っていて制御できない存在とされている一方で、神よりは格下にされてしまいました。

大いなる自然の力を持ち、そして生命を育んでくれるという東洋の龍。昨年は大きな自然災害が世界各地で起きましたが、そんな自然を司る龍は、果たして今年をどんな風に見守ってくれるのでしょうか?