「左手」の持つ意味

本日、8月13日は「左利きの日」。ちょっと面白い記念日ですが、イギリスの『Left-Handers Club』によって制定されたのは比較的最近の 1992年のことでした。

この日が制定された理由としては、文房具や調理器具を始めとした多くの道具が「右利き専用」のものとなっていることから、左利きでも安全に使える道具が必要なことを各種メーカーに訴えるためだったそうです。なぜ、8月13日になったかというと、海外らしく語呂合わせなどではなく、単に提唱した人の誕生日が8月13日だったからだということです。

ちなみに、語呂合わせのほうの左利きの日も存在しており、そちらは2月10日。「0(れ)2(ふ)10(と)」=レフト=左という意味のようです、日本語と英語が混在しているあたり、いかにも日本人が考えた記念日という感じがします。

一般的に左利きの人口は8~15%と言われており、右利きに比べて圧倒的に少数派といえます。私たち日本人からすると、西洋人のほうが左利きが多いようなイメージがありますが、実際はそういったことはなく、左利きと右利きの割合は世界中でほぼ一定なのだそうです。実際に、古代の壁画や石像もほとんどが右利きをモデルに製作されているのだとか。

ただし、これほど右利きが圧倒的に多い生物というのは人間だけであり、そこから発展して、二足歩行を行い脳が肥大化するにつれて右利きが増えたという説もあります。実際0~2歳程度の幼児ははっきりとした利き手は決まっておらず、左右の手をランダムに使っていることがわかっているのです。

これが3~4歳ごろになるといつしか、頻繁に使う手が決まってきて、最終的に利き手が決まるわけですが、この時に左利きが生まれる理由というのはまだはっきりわかっていません。純粋に左手を使うことが多かったから左利きになるという説や、右脳と左脳の問題だという説などもありますが、決定的な説はまだ提唱されていないようなのです。

一昔前は左利きを矯正して、右利きにするということが世界中で行われていましたが、前述したように、各種道具を使用する上で左利きは不便なことが多いものの、無理矢理矯正させるストレスのほうが害が大きいというのが、最近の通説となっているようです。

この左手と右手の関係については、スピリチュアルな観点から見ても面白いものがあります。一般的に西洋やインド、アフリカなどでは右は善、左は悪という考え方があります。西洋魔術の世界では善なる魔術を行う人をライトハンドパス(右手の道)を行くもの。悪(混沌)の魔術を行う人をレフトハンドパス(左手の道)を行くもの。などと言ったりしますし、インドではものを食べる時は、必ず右手を使い、左手は排泄処理に使う不浄の手としています。

一方、日本や中国では左を陽、右を陰とする考え方を持っています。言霊的にいうと左=「火足(ひたり)」で陽。右=「水極(みぎ)」で陰。ということになるのです。これは神話の時代から存在する思想のようで、太陽の神である天照大神(あまてらすおおみかみ)は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の左目から誕生しているのです。

こういったことから、日本では左大臣の方が右大臣よりも位が上であるなど左が優位の時代が長かったのですが、時が経つにつれて、日本でも左の方が下に見られる風潮なども入ってきたようで「左遷」という言葉が生まれたりもしています。

文化的な違いによって、左手と右手にこれだけ違いが出てくるというのは面白いもので、左大臣と左遷などに関してもさまざまな説があるようです。ちなみに、なんでも白黒を付けたがる西洋に比べると、東洋の文化はおおらかですので、右手が陰だからといってそれはマイナスではなく、天照大神に対して月読命(つくよみのみこと)がいるように、バランスを取る上で必要な存在としていたようで、合掌は陰と陽の融合を現すという話もあるぐらいです。

エネルギー的に見ると、人によってエネルギーを発する手と、受け取る手というのは違っているようで、左手からエネルギーを発する人の方が多いことから、日本ではそれを「陽」とし、一方西洋ではエネルギーを発することを攻撃的なものと捉えて「悪」としたのかもしれません。

左利きの日である本日、自分のどちらの手がエネルギーを発して、どちらの手が受け取るのか? それを確認してみるのも面白いかも知れませんね。