金と銀どちらが高価?

先日、世界遺産にも指定されている石見銀山遺跡で明治時代に採掘された、重さ 120kg もある巨大な鉱石が近くの神社で発見されたというニュースがありましたが、この石見銀山の銀が大量にヨーロッパに流入するまでは、金と銀の価値は現在とは逆だったというのをご存じでしょうか?

金も銀もその歴史は古く、金は人類の最初期から利用された金属と言われています。だいたい紀元前3000年頃にはすでに人類は金を使っていたようです。一方銀は少し遅れて使われたと考えられています。金の方が早いのは鉱石を精錬する必要がなく、そのままの形で産出するものが多いためなのだそうです。

金と銀の価値が逆だったのも、この精錬の必要性が関わってきます。砂金などそのままの形で産出する金に比べて、精錬しないで良い形で産出する銀は非常にまれだったために、紀元前3000年頃の古代エジプトでは銀は金の 2.5倍の価値があったとされています。その当時は現在では考えられないことですが、金に銀メッキをすることもあったのです。

この銀のほうが金より高価だったという証拠は各国の通貨の名称に残っています。スペイン語で貨幣は「プラタ」というのですが、その元々の意味は「銀」。同じようにフランス語で貨幣をあらわす「アルジャン」も元々は「銀」を意味するのだそうです。

さらに世界的な通貨の単位である「ドル」。中世に世界最大の銀山だった「ヨアヒムスターレル」で鋳造された銀貨のことを「ターレル銀貨」というのですが、この銀貨が世界中に流通したことから「ターレル」が貨幣の標準単位となり、それが新大陸のアメリカでは「ダラー=ドル」と変化して現在に至るのだそうです。

ちなみに日本では「お金」という表現をしているので、金のほうが重要のようにも思えますが、そもそも銀のことを「白金(しろがね)」、金のことは「黄金(こがね)」と言っていたわけですので、金=ゴールドというわけではなかったようです。

銀は生産量が急増したこともあり、徐々にその立場を金に奪われていきます。古代エジプトでは金の 2.5倍の価値があった銀ですが、現在の日本では金の方が銀の 42倍も価値があるようになってしまいました。

金も銀も鉱物ですので、パワーストーンと同じようにスピリチュアルな意味合いが存在します。諸説ありますが、金はエネルギーを増幅させパワーアップさせる太陽の力。銀は一緒に使う鉱物の力をパワーアップさせるサポート的な月の力があるとされているようです。

金と銀、どちらも魅力的であり身近な鉱物ですが、みなさんはどちらのエネルギーが好きでしょうか?