龍の力を持つ果物

先日、女神と縁のある果物 を紹介しましたが、今回は「龍」と縁のある果物を紹介したいと思います。

その果物とは、その名もズバリ「ドラゴンフルーツ」。原産地は中央アメリカや南アメリカと言われており、日本ではあまりポピュラーな果物とは言えません。しかしながら、アステカ王国時代にはすでに食べられていたと言われており、ベトナムやマレーシア、イスラエルなどでは多く栽培されているのだそうです。

日本にドラゴンフルーツが入ってきたのは 20年ほど前と言われており、国産のドラゴンフルーツはそのほとんどが沖縄県で栽培されています。欧米では「ピタヤ」と呼ばれていますが、中国語名は「火龍果」。日本ではこの中国語名を英語にしたものが採用されているようです。

その姿は、中国の人が火の龍の果物と称したのも納得できる迫力のあるもの。サイズはアボカド程度ですが、光沢のある赤い果皮の表面には緑色の突起が突き出しており、初めてドラゴンフルーツを食べた人はなかなか勇気があったと言えるでしょう。

果物とは思えない迫力のある姿のわけは、サボテン科の植物だから。緑色の突起はサボテン科の果実に特有のものなのだそうです。外側だけでなく、果肉も赤いものがあり、内も外も真っ赤な様子は、まさに龍の果物というにふさわしいものです。

ちなみにドラゴンフルーツという名前の由来には諸説あるようで、果皮から突き出ている緑色の突起が龍の鱗のように見えるからというものや、ドラゴンフルーツが木になっている状態は、ぐねぐねとうねった緑色の木から、真っ赤な実が突き出しているという感じなので、それがぐねぐねの木=龍の体、真っ赤な実=龍の目に見えるから、というものなどがあります。

単に見た目だけか…と思うかも知れませんが、パワフルな龍の名前を持つのは伊達ではありません、豊富な栄養素が含まれていることから健康食品としても注目されているのだそうです。ドラゴンフルーツにはさまざまな栄養素が含まれているのですが、代表的なものとしてはカリウムやマグネシウム、葉酸などが豊富に含まれており、高血圧予防や貧血気味の人にオススメと言われています。さらに、赤い果肉を持つものは「ベタシアニン」という色素を含んでいて、こちらは強い抗酸化作用を持っているので老化防止や癌の予防にもなるということです。

最後に気になる味ですが、筆者が食べた感想としては、外見に似合わずキウイのような柔らかい果肉を持っており、口当たりは良いのですが、甘みも酸味も薄く、印象に残るものではありませんでした。

しかし、これは本来のドラゴンフルーツの味では無いのだそうです。元々はもっと甘い爽やかな味をしているのですが、収穫してしまうとその時点で糖度が上がらない果物なので。輸入品など完熟前に収穫されたものは甘さが薄くなってしまうのです。最近では沖縄の農家が完熟の物を発送してくれるところもありますので、購入先を吟味すれば本来の味を楽しむことも可能になっています。

旬は7月から 11月ということですが、沖縄での完熟は8月末から9月上旬頃のようですので、本来の味を楽しみたいならスーパーの店頭に並んでいるものではなく、沖縄の農家から、9月上旬ぐらいを目安に直接手に入れるのがベストかもしれません。

見かけは迫力がありますが、龍のパワフルな力を想像させる栄養素満点のドラゴンフルーツ。機会があったらぜひ食べてみて下さい。