小さな聖域を造る

「盆栽」と聞くと老人の趣味、なんだかわからないけれども高価、といった印象が強いと思いますが、最近では海外でも注目を集め、若者の間にも広まりつつあるというのです。

盆栽はもともとは、「盆景」という、庭園や自然の景観を小さな箱に収めて表現する、いわば箱庭的なものだったと言われています。その中の植物だけをメインにしたのが盆栽というわけです。

小さいにも関わらず栽培には手間と時間がかかるために、値段は高価なものが多く、一般的には熟年層、ひいては老人の趣味というイメージが定着していました。盆栽には樹形と呼ばれる基本的な形があり、木に針金を巻くなどしてゆっくりとその形を作っていくわけですが、最近では身の回りにある草木などを、小さなスペースで栽培するという比較的手軽な盆栽も増えてきているようです。

とはいえ、家庭菜園などと比べると盆栽の栽培には長い時間がかかります。毎日世話をしていても、1年経っても変化はさほどないというのは当たり前。だからといって、手を抜くと枯れてしまいます。変化は極めて少ないにも関わらず、常に木のことを考え、状況を把握しながら世話をする必要があるわけです。

盆栽のこういった世話は、ペットにも通じるものがあるかもしれませんが、鳴き声や動作などで意志をある程度表現できる動物に比べて、植物は自分からアクションを起こすことができませんので、人間がしっかりと観察して状況を把握する必要があるわけです。

小さな植物と向き合って、その成長を常に気を使うことで、いつしか植物と心が通じてくるような気持ちになるかもしれません。西洋ではガーデニングで素敵な庭を造ると、そこには妖精が来るという話がありますが、気持ちを込めて育てた植物が発するエネルギーは世話をしている人の想いと相まって、とても素敵な「聖域」とも言えるエネルギーを発しているのだと思います。だとすれば、妖精などの存在が惹かれてやってくるのも当然と言えるでしょう。

土地に余裕のある西洋であれば、ガーデニングをするのもいいと思いますが、日本は土地が狭く、住宅事情も厳しいところがありますので、スペースを必要としない盆栽でじっくりと木の精霊を育て、心を通い合わせた上で、妖精などの存在を呼び寄せてみるのはいかがでしょう?

木だけだと物足りないという方は盆景をやってみるのもいいかもしれません。木だけでなく、苔や石、置物などを使って小さな庭を造り出すのです。風水の知識がある人は、風水的に有利な庭を造ってみるのも面白いかも知れませんし、自分の好きなパワースポットの風景を再現するのもいいかもしれません。

「同じ形のものは、同じエネルギーを持つ」というスピリチュアルの法則があります。だとすれば、小さなパワースポットを盆景として造ることで、その場所まで行かなくても自宅の一角にパワースポットと繋がり、同じエネルギーを出す場所を造ることも可能になるはずです。

とても根気は必要ですが、その根気を注ぐだけの癒しをもたらしてくれる盆栽と盆景。年寄り臭い趣味だと思わずに、興味のある方は一度チャレンジしてみることをオススメします。