もともとは武蔵一宮であり、かなりの格式を誇っていたはずなのですが、今では広い境内に人の気配はなく神主さんも常駐していない、そんな少し寂しい感じがする神社ですが、そこには美しい女神のエネルギーが漂っていました。

今回紹介する小野神社は武蔵国の一宮。武蔵国というとピンと来ないと思いますが、現在でいうと東京都の大部分と埼玉県、神奈川県川崎市および横浜市を含む、とても大きな地域を表します。

その中で「国府」と呼ばれる中心地が置かれたのは、現在の東京都府中市であり、小野神社も府中市に存在しています。ただし、現在では小野神社は武蔵一宮ではなく、氷川神社が一宮となっているようです。以前は広い地域に存在する無数の神社の中で筆頭を誇っていたにも関わらず、どうして現在は落ちぶれてしまったのかは、定かではないようです。

とはいえ、もともとは一宮であったというだけのことはあり、境内は広大で、拝殿や本殿は赤く塗られていてとても美しい姿をしています。ただ、冒頭にも書いたように境内に人は全くおらず、社務所も開いていないという状態なので、どこか寒々しい感じを覚えてしまいます。

エネルギー的には強いエネルギーというわけではなく、とても静かでまるで眠っているような、ゆるやかな波が感じられます。この神社のご祭神は天下春命(あめのしたはるのみこと)と瀬織津姫(せおりつひめ)となっていますが、古来は瀬織津姫を単体で祀(まつ)っていたようです。

瀬織津姫は以前に紹介したことのある 大祓(おおはらえ)の祝詞(のりと) に登場する女神様であり、災厄を祓(はら)う浄化の神であり、水の神様として知られています。実際、瀬織津姫が祀られている神社は川の側にあるものが多いのです。

あまり名前を聞いたことがないかも知れませんが、一説によると天照大神の荒御魂は瀬織津姫だと言われているほどで、浄化や祓いの神様というだけでなく、強烈でパワフルな一面も持っているようです。

元来とてもパワフルな神様なのですが、小野神社ではその力は感じられず、水の流れに身を任せてまどろんでいるようなイメージが浮かびました。強いエネルギーでは無いのですが、知らず知らずのうちにゆっくりと穢(けが)れが祓われていく、そんな感じです。

謎の多い女神である瀬織津姫が祀られている神社というのは、実はそんなに多くはありませんので、興味のある方は是非訪れて、そのエネルギーを感じてみて下さい。

Spot Data
小野神社
東京都多摩市一ノ宮 1-18-8