想いのパワー

人の想いというのは立派なエネルギーであると、筆者は何度も書いてきましたが、今回は、それを証明するような、ちょっと不思議な話を紹介したいと思います。

「チベット密教」というものがあります。正式にはチベット仏教というのが正確なのかも知れませんが、日本の仏教に比べてヨーガなどの技術を取り入れていて、より神秘的な様相を示しているイメージがあるので、密教という方がぴったりくるように思います。

以前、現実の世界と夢の世界を融合させて空を飛んだという、チベット密教の僧侶の話 を紹介しましたが、今回もそんなチベット密教を学んだ西洋人の体験談です。

彼女はチベット密教を学ぶ過程で、思念を集中して「タルパ」という存在を創る修行を行っていました。タルパとは想念を集中することによって創り出される、人工的な存在のことです。

何ヶ月もかけて彼女はタルパを創造していきました。最初のうちはぼんやりとしたイメージでしかなかったタルパは、次第にはっきりとした存在になってきて、最後には会話を交わすことすらできるようになったのだそうです。

最初は思念を集中しなければ現れなかったタルパは、いつしか彼女が意識しない時にも現れるようになり、彼女だけでなく周りの人にまでその姿が目撃されるようになったと言われています。当初は明るいふくよかな僧侶というイメージで作られていたタルパですが、勝手に動き回るに従って、ずるがしこい感じのやせた僧侶へと姿を変えていきました。

結局、創造するときと同じぐらいの時間をかけて、彼女はタルパを消し去ることに成功したのだそうですが、自分で創造したはずの存在が勝手に動き回るようになるというのは、ちょっと怖い話です。

こういった思念で創られる存在というのは、チベット密教だけのものではなく、西洋魔術の人工的精霊や、中国仙道の陽神なども同じ存在だとされています。どれもが極めることで、自分だけではなく他の人の目にも見えるぐらいの存在を創造することができるとされており、エピソードもいろいろと残っています。

思念を集中することで、こういった存在が創れるというのはまさに「人の想いはエネルギーである」という証拠になるのではないでしょうか?

あまりにも荒唐無稽すぎて信じられないという方もいるかもしれませんが、人の祈り=想いが自分自身に影響を与えるという科学的な研究結果も出ています。アメリカのオハイオ州立大学で行われた実験によると「人が怒りをコントロールすることに祈りが効果的である」ことがわかったのだそうです。

スピリチュアルな世界では祈りが人に影響を与えるというのはすでに一般的かもしれませんが、科学の世界でも自分自身に限定しているとはいえ、それがきちんと確認されたというのは素敵なことだと思います。

優しい気持ちや愛を持てばそれは良い方向に伝わり、素晴らしいものを創造することができますが、その一方で想念のエネルギーはとても敏感なものですので、ネガティブな気持ちを持てば、タルパが変容していってしまうようなことも起こります。想いはエネルギーだということを常に念頭において、どんなときでも温かい気持ち、優しい気持ちや愛を持ち続けていたいものです。