冥界と繋がっている豆

5月が旬の野菜である「ソラマメ」。今日は、そんなソラマメについて紹介したいと思います。

ソラマメの歴史は古く、古代エジプトでは主食として用いられていたようです。紀元前3000年頃に中国へ伝来し、日本に伝わったのは西暦800年頃だと言われています。それだけ古くから食用にされていただけのことはあり、ソラマメの栄養価はとても理想的なのだそうです。

ソラマメの栄養価が理想的な理由はというと、主要となる栄養素を総合的に持っているから。豆特有の栄養素である炭水化物とタンパク質はもちろんですが、ビタミンCや B1、B2、そしてカリウムやカルシウム、食物繊維まで含んでいますので、ソラマメを食べるだけで主要な栄養素をほとんど摂取できるというわけです。

ソラマメは動脈硬化や心臓病の回復を助け、胃痛や便秘症の人にも使われていたと言われていますので、薬として服用されていた面もあったのでしょう。

このように栄養的な面を見ていくと、古代エジプトを始めとして、ギリシャやローマなど各地で主食とされていたのも納得できます。古代の人たちは経験的にソラマメが栄養豊富だということを理解していたのでしょう。

ちなみにソラマメの語源はさやが空に向かっているために「空豆」と名付けられたのだそうですが、非常に前向きな要素を持つ和名とは正反対に、古代ギリシャではソラマメを葬儀に用いていて、不吉なものとして嫌うこともあったのだそうです。有名な哲学者ピタゴラスは、ソラマメの茎が地上と冥界を結んでいて、豆には死者の魂が宿ると考えていたのだそうです。古代ローマ人も同じように葬儀に用いていたようですが、こちらは特に嫌うことはなくしっかりと食べていたようです。

そんな興味深い二面性を持つソラマメですが、やはり食べ方の王道は塩茹で。ということで、ソラマメの茹で方も紹介しましょう。

ポイントとしては「ソラマメを茹でる時は沸騰したお湯に入れること」「お湯から上げたときに冷水で冷やしてはいけない」ということ。それではこのポイントを忘れないように茹でてみましょう。

  • まず最初にソラマメをさやから出します。
  • 次に沸騰したお湯にソラマメを投入します。
  • この時、前もってお湯に塩を入れておきましょう。
    お湯を舐めて塩味を感じるぐらいが目安です。
  • 2~3分程度茹でたらソラマメを取り出します。
  • この時、冷水などで冷やさずに、うちわで扇ぐなどして冷まします。
    水に入れてしまうと、ソラマメが水っぽくなってしまうのです。
  • ある程度冷めたら皮を剥きましょう。
    最初の段階でソラマメの黒い筋の部分に切れ込みを入れておくと皮が剥きやすくなります。
  • あとはそのまま食べるなり、料理の素材にするなりご自由にどうぞ。

栄養たっぷりなソラマメを食べて、暑い夏に備えましょう!