過酷な状況でも生きる生物

人間がとても生息できないような状況に置かれても生存することのできる生物がいるのをご存じでしょうか?

「クマムシ」という微生物、大きさは大きくても1ミリ程度と、顕微鏡で見なければ見えないぐらい小さいために、その姿を見たことがある人は少ないと思いますが、日本には約30種類のクマムシが存在しているそうです。

このクマムシは地球最強の生物とも呼ばれています。なぜならば 150℃という高温や、マイナス200℃という超低温の状態でも生存可能であり、さらには人間の致死量となる放射線の 1,000倍以上という強さの放射線を受けても大丈夫なのだそうです。さらには真空状態においても短時間ならば生存が可能ということで、まるで生物ではなくロボットのような頑強さを示しています。

ものすごい耐久力をもつクマムシですが、この耐久力を発揮するためには「クリプトビオシス」という状態にならなければなりません。これはクマムシが自らの体を乾燥させて仮死状態になっている状態。この状態になるには十数時間かかるそうですが、完全に乾燥状態になってしまえば、さきほど紹介したようにほぼ不死身の存在に変わるというわけです。

昆虫の中にはクマムシのように乾燥して仮死状態となって、過酷な環境に耐えるものがいくつかいるそうですが、さらに小さい細菌になるともっとすごい耐久力のものもいます。海洋研究開発機構というところの学者さんが、40万Gという重力を作りその中で細菌が生息できるかを観察するという実験を行いました。ちなみに地球上の重力は1Gであり、訓練を受けていない人間は3~5Gで意識を失うとされています。

実験の結果はというと、人間が意識を失うどころか、押しつぶされてしまうような高重力でも細菌は生息し、大腸菌などは 40万Gの中でも正常に増殖したのだそうです。

宇宙空間は空気も無く、極寒もしくは超高熱であり、放射線も大量にあるという、人間は素肌では存在することのできない死の世界です。しかし、クマムシや細菌のような生物ならば宇宙空間で生き延びることも可能なのかも知れません。実際、非常に低い確率ですが宇宙空間中で 10日間生き残ったクマムシもいるということです。

エネルギーレベルの存在や、別の次元の存在といった宇宙人ではなく、私たちと同じ物理レベルの宇宙人というのはひょっとしたら、微生物や細菌といった目には見えないサイズなのかもしれません。