お釈迦様の生まれた日

以前、お釈迦様の亡くなった日 を紹介しましたが、明日4月8日はお釈迦様が生まれた日です。

以前にも紹介したように、お釈迦様は生まれた日も亡くなった日も、当時のインドの暦でいうと2月15日の満月。ウェーサーカの日だとされています。しかし、なぜか中国や日本では生まれた日と亡くなった日が別に設定されているのです。

なぜこのような状態になったのでしょう? もともとインドの暦と中国の暦が微妙に異なっていることから、インドの2月15日に相当する日が中国では4月8日だということで、誕生日は4月8日になったようなのです。しかし、この中国の暦も旧暦だったために、現在の新暦4月8日とはやはり日付が異なるという、なかなかややこしいことになっています。

亡くなった日は2月15日になっているのに、誕生日をわざわざずらした理由は定かではないようですが、誕生というおめでたい日と、亡くなった日を同時に祝うというに抵抗があったのではないかなと思ったりもします。

亡くなった日に行われる行事が涅槃会と呼ばれていたように、生まれた日のことを灌仏会(かんぶつえ)と呼びます。他にも仏生会(ぶっしょうえ)などと呼ばれることもあるようです。仏生会というのは、読んで字の通りに仏様=釈迦が生まれた日というのがすぐにわかりますが、灌仏会といわれると何のことだかわかりにくいという人もいると思います。

「灌仏」とはどういうことかというと、仏像に香水を注ぎかけることなのだそうです。この香水というのは、一般的な女性が身につけるようなものではなく、良い香りのするお水を意味しているようです。

どうして、そんなことが行われるようになったのかというと、お釈迦様が生まれたときに産湯の代わりに、9匹の龍が天からお水を注いだという伝説を再現したからのようです。「産湯の代わりに天からお水」というのは、かなり壮大な光景ですが、さすがにそこまで大がかりなことを再現するのは無理ななので、仏像に柄杓で甘茶をかけるようになったのでしょう。

甘茶とは、その名の通り甘みのあるお茶のことで、「アマチャ」という葉っぱを煎(せん)じて作ったものです。そもそも葉っぱがアマチャというだけあって、かなり甘いお茶のようです。なぜ、龍の水が甘いお茶になったのか、こちらもはっきりとはわかりませんが、天からの水なのできっと甘くて美味しいだろうという考えなのかも知れません。

灌仏会は全国各地のお寺で宗派に関係なく行われるものですので、甘茶がどんな味なのか興味のある方はぜひ、お近くのお寺で灌仏会に参加してみて下さい。基本的に甘茶は参拝者に振る舞われるそうですので、味を確かめることができると思います。