お釈迦様の亡くなった日

本日、2月15日はお釈迦様が亡くなった日だとされており、全国のお寺で涅槃会(ねはんえ)が開催されます。

実際にはお釈迦様がいつ亡くなったのかは不明だとされており、インドでは2月の満月の日にお釈迦様が亡くなったとされているようです。これをもとに中国で陰暦2月15日に涅槃会が行われるようになりました。

ちなみに、2月の満月の日に、古代のインドではウェーサーカ祭りというものが行われており、これは満月のお祭りです。インドではお釈迦様の誕生日も、亡くなった日も、悟った日も全てがウェーサーカ祭りの日だとされているようです。

ウェーサーカ祭りというと、なじみのないように思えますが、実は日本でもこのお祭りは行われています。それは5月の満月に行われる鞍馬寺のウエサク祭りです。時期は随分とずれてしまっていますが、これは古代インドの暦と中国暦や、現在のグレゴリオ暦が異なっているからのようです。

ですので、涅槃会も本来ならば5月の最初の満月の日に行われるのが正しいのかも知れませんが、鞍馬寺のウエサク祭りのように、毎年開催日がかわるというのもややこしいので、新暦の2月15日に固定されているようです。

満月とお釈迦様がどのように関わっているのかは、はっきりしていないようですが、お釈迦様が生まれたときに龍が現れて「ソーマ」を注いだ、というのが理由のひとつのようです。

「ソーマ」というのはインド神話に登場する神様の飲み物で、これを飲むことで不老長寿と霊感をもたらすとされていました。インド神話では月は神々の盃だと考えられていたので、ソーマは月の神様とされたようです。このことから、お釈迦様が誕生した日にソーマが注がれた=月の神様が祝福した=満月というようになったのかもしれません。

涅槃会では「大涅槃図」というお釈迦様が亡くなられた時の様子を描いたものをかけてお経を読むのだそうですが、この絵に満月が描かれていることも多いようです。ただ、絵にもいろいろな種類があるので、基本的には中央にお釈迦様が寝ており、そのまわりに多くの人や獣が集まっているというものがポピュラーなようで、満月は必ずしもあるというわけではないようです。

ちなみに涅槃会の「涅槃」というのは、お釈迦様の死、もしくは如来の死を表すだけでなく、煩悩を消して悟りを得た状態も表す言葉です。お釈迦様は沙羅双樹の木の下で亡くなったとされていますが、悟りを得た静かな心で木の下に横たわり、多くの人や獣、仏様に見守られ、空からは美しい満月が照らしているという光景は、美しく思えてなりません。この美しさがあるからこそ、涅槃会では大涅槃図がかけられるのかもしれません。

涅槃会を行っているお寺は全国各地にありますので、興味がある方は是非参加して、大涅槃図を観てみてください。お寺によっては絵の意味を解説してくれるところもあるそうですよ。