仏様の名前を唱える日

本日、12月19日は「仏名会(ぶつみょうえ)」。これはたくさんの仏様の名前を唱えるという年末行事のことです。

もともとは、陰暦の 12月15日から3日間行われていたそうですが、それが 19日へと変わったとされています。ただ、実際には日にちはあまり関係ないようで、12月中のどこか3日を選んで開催されているのが現状です。

仏名会がいったいどんな行事なのかというと、今年1年で知らず知らずのうちに作ってしまった罪や、自分が犯してしまった罪などを懺悔するために、多くの仏様の名前を唱えて、心身を浄化してもらえるように祈念するというもの。

この仏名会は西暦 774年、光仁天皇が宮中で行ったのが初めとされています。その当時は恒例とはならなかったようですが、西暦 835年に仁明天皇が行ってからは、宮中での恒例儀式となり、さらにそれが、各地へと広まって寺院などでも行われるようになったということです。

多くの仏様の名前を唱えるというこの行事ですが、いったいどれぐらいの名前を唱えると思いますか? 仏名会のときには「仏説仏名経」というお経を唱えるのですが、なんとそのお経には約 13,000(!)もの仏様の名前が記されているそうです。

13,000 というと、ひとつの仏様の名前を唱える時間が1秒だったとしても、なんと全ての名前を言い終わるには4時間近くかかる計算になります。しかし、実際にはただ名前を唱えるだけでなく、ひとつの名前を唱えるごとに「五体投地」という礼拝をしていたということですので、かなりの時間、体力、精神力を使う行事だったのでしょう。

ちなみに五体投地がどんなものかというと、若干流派によって違いはありますが、おおまかな手順としては、まずは、立った状態から、次に床にひざまずき、最後に両肘と額を床につけて、深く礼拝する。というものです。

さすがに現在では 13,000 の仏様の名前を唱えることは無くなったようで、過去、現在、未来、それぞれ 1,000 の仏様で合計 3,000 の仏様の名前を唱えるようになっているようです。

13,000 に比べると少なくなっているように思えますが、3,000 でも、ものすごい数ですので、これにちゃんと五体投地を加えると、それでもかなり時間がかかります。とある寺院では、仏名会が終わるまでに8時間ほどかかるそうです。

さすがに自分でこれを実践できる人はなかなかいないと思いますが、12月に入ると各地のお寺で仏名会が開催されていますので、3,000 の仏様の名前が気になる方や、1年の罪を払い落としたい方などは、お近くのお寺に問い合わせてみてはいかがでしょうか。