神秘的な木の下で幸運のキスを

すでに街はクリスマス一色といった感じ。今日は、そんなクリスマスシーズンにふさわしいスピリチュアルな木を紹介したいと思います。

アメリカをはじめとした西洋諸国では、「Mistletoe」という名前の植物をクリスマスツリーの装飾に使ったり、ボール状にしてリボンをあしらったものを、クリスマスの時期は家の中に飾ったり、玄関に掛けたりするそうです。

日本ではクリスマスの飾りというとモミの木のクリスマスツリーと、柊(ひいらぎ)を使ったリースなどが一般的ですが、西洋ではこの「Mistletoe」が同じぐらい使われているのです。さて、この植物が何かおわかりでしょうか? 「Mistletoe」とは日本語名で「ヤドリギ」。その名の通り、他の樹木の枝の上に生育するという、まさに「宿り木」です。

ケルト神話などに良く登場するので、そういった話が好きな人が聞いたことがある木かもしれません。イメージ的には西洋だけに生えていそうなヤドリギですが、日本にもちゃんとヤドリギは分布していて、冬場になると、その果実を鳥が食べにくることで知られているそうです。

さて、このヤドリギですが、大地に根を張らないにも関わらず、冬でも青々としていることから、さまざまな伝説や神話を持っています。ケルトの祭司であるドルイドは、ヤドリギに特別な力があると信じていました。ケルトの伝説によるとヤドリギは「不死・活力・肉体の再生」を表すシンボルだったとされており、ドルイドが行う儀式は、ヤドリギが寄生されたオークの木の下で行われていたのだそうです。

ルーマニアではヤドリギは幸運の源であるとされていますし、北欧神話で、不死身の神を殺すための槍として使われたのもヤドリギでした。また、ヤドリギの中には、冬の寒さから逃げた妖精が住んでいるとも言われています。

他にもヤドリギの持つ力には、様々な言い伝えがあって、雷除けや、悪い存在から子供を守る魔除けなどにも利用されているのだそうです。

さらには現実的な薬効も存在しており、ドイツなどでは循環器系の疾患や腫瘍の処置にも利用されているそうです。実際、抗がん剤治療のかわりにヤドリギの実の注射をすることによって、癌を克服した人もいるほどです。

そして、表題に書いたようにヤドリギには、「愛の木」という側面もあります。クリスマスの季節に、ヤドリギの下にいる若い女性はキスを拒むことができない、という言い伝えがあるのです。もし、キスを拒んでしまうと、翌年は結婚のチャンスが無くなってしまうというのです。この言い伝えが発展して、恋人同士がヤドリギの下でキスをすると結婚の約束を交わしたことになり、ヤドリギの祝福が受けられるということになったようです。

日本ではほとんど知られていない風習ですが、ヤドリギを飾っている地域では、意中の相手が通りがかるのを、ヤドリギの下で待つ女性がいるとか?

妖精が宿り、幸運を運んでくれる素敵な愛の木、「ヤドリギ」。今の季節ですと、日本でも比較的見かけることができると思いますので、もし見かけたら妖精の存在を感じて、祝福を受け取ってみて下さい。ただし、キスをするのは恋人同士だけにしておいたほうが無難かもしれません。