「時間を冒険する!」

円形劇場に住みついた不思議な女の子モモは人のお話を聞くのが大得意。 モモと話すと皆、なんだか楽しくなってくる。 新しい遊びも思いつく。 そんな町に灰色の男たちが徘徊し始め、子供も大人もゆとりを失っていく。 ミヒャエル・エンデ作「モモ」の物語はこんな風に始まります。 灰色の男たちは時間泥棒。 灰色の男たちから時間を取り戻すために、モモは「どこでもない場所」に行き、時を司るマイスター・ホラに、時の源を見せてもらいます。 今日は「時間」のお話。

つまらないことやしんどいことをしている時の時間は、時計を見てもちっとも針はすすまない。 逆に大好きなことに没頭している時や、みんなとわいわい夢中で楽しんでいる時は、あっという間に時間がたってしまいます。 まるで、時間は延びたり縮んだりする、パンツのゴムみたい。

時間については先人たちが、その正体を解き明かそうとしてきました。

24時間きちんと等間隔で刻まれる万人に共通の時間は「ニュートン時間」、伸び縮みする主観的な時間は「ベルクソン時間」と呼ばれています。 アンリ・ベルクソンは「時間と自由」という論文の中で、時間という本来分割できないものを、空間的、つまり等質で独立した数えられるものに無理やり分けてしまったから誤解が生じたのだと批判しました。 時間を音楽にたとえるなら、過去と現在を各々一つの♪としてとらえるのではなく、すべてが融けあったシンフォニーとしてとらえるべきだ、つまり時間というものは、過去も現在も一つに融合した「持続」であると。……続きはこちら