台風がやってくる日

明日は二百二十日(にひゃくはつか)。ちょっと変わった暦ですが、どういう意味があるかご存じでしょうか?

二百二十日とは、その名の通り、立春から 220日目のこと。なぜ、この日が暦として成立しているかというと、これぐらいの時期は一年で台風が最も多くやってくる日だからなのです。

実際、少し早くなってしまいましたが先週は日本全国で台風の影響が見られました。関東では都心部が水浸しになり、編集部がある五反田でも道路が池のようになってしまいました。

このように、現代になっても通用する二百二十日ですが、もともとは民間の暦に載っていたと言われており、1600年代の後半には人々の間で知られていたようです。

同じような暦として二百十日というものがあります。基本的にはどちらも台風が来やすい日なのですが、一説では二百二十日にはすでに台風が上陸してしまうので、それを早めに警戒するために二百十日のほうが有名になったと言われています。

二百十日には、農作物を台風などから守るために、風の神様に祈りをささげる風祭りなどが行われる地方も多いようです。富山県の「風の盆」などもこの風祭りの一種と言えるでしょう。

昔は今頃の時期というと、ちょうど稲刈り前。台風がくればせっかく実った稲穂が台無しになってしまいます。そのようなことから、二百十日、二百二十日と八朔は農家の三大厄日とされていたそうです。確かに主食として、年貢として、ある意味お金のように使われていたお米が収穫できなくなるというのは農家の人にとっては大ダメージだったのでしょう。

同じように漁師さんにとっても台風は一大事です。海が荒れると漁に出られないばかりか、もし漁に出ている最中に台風に出会ったら、命を落とす確率は格段に高くなってしまいます。

こういった自分たちの命に直接関わるという想いが、今のように気象衛星などの最先端のシステムが無い時代にも関わらず、ほとんど現代と変わらない精度で台風が襲来する日を経験と観察から察知できるようにしたのでしょう。

さまざまなものが発達した現代でも思わぬ被害を与えてくれる台風。昔の人にとって、自然の力がどれだけ驚異だったのか、今日は、時間があるときにでも、外に出て、空を見上げ、自然の力の偉大さを感じてみるのも良いかもしれません。