昔のポイントデー

最近、インターネットショッピングや、家電製品店などでポイント制は当たり前になってきています。ときおり、何日からはポイント5倍デー! などというイベントもやっていて、そういう時はやはり売り上げも上がるようです。そんなポイントデーのような日が室町時代頃にすでに存在していたのをご存じでしょうか?

さすがにはるか昔ですので、商品などに関してのポイントがつくわけではなく、御利益のポイントが倍増するのです。まさにスピリチュアルなポイントデーと言っても良いこの日のことを「欲日」もしくは「功徳日(くどくび)」と言います。この日に参拝をすることができれば、100日分、さらには 1,000日分の参拝に相当する御利益が得られるというのです!

功徳日はいくつかあるのですが、それぞれの日にちによって何日分の御利益が得られるのかが異なっています。例えば、1月1日の場合は 100日、6月18日だと 400日、12月19日だと 4,000日、11月7日だと 6,000日というような感じです。6月18日でもすでに1年分以上の御利益が得られるわけですが、11月7日にいたっては20年分のお参りに相当する御利益が得られてしまうわけです。

さて、この御利益の日数ですがもともとは、100日、1,000日ぐらいだったものがいつしか細分化していったようです。どうして、このような日付に御利益が倍増するようになったのかは定かではありませんが、昔は7月10日の 1,000日が一番多かったようです。

昔は? ということは、今では一番多い日数はさらに増えていることになります。そして、さきほど紹介した 11月7日の 6,000日よりも多いことになります。いったい、何日ぐらいだと思いますか? キリよく 10,000日ぐらいでしょうか?

正解はなんと 46,000日です。ざっと計算すると 126年。たいていの人間の寿命を軽くオーバーするぐらいの御利益がもらえることになります。なぜ、こんな日数になってしまったのかというのは諸説あって「人間が一生に食べるお米の量が 46,000粒だから、これを人間の一生とみなして、一生無病息災でいられるように願った数字」「米一升分の米粒の数が 46,000粒なので、一升と一生をかけた」などがあります。

わざわざ、お米を引き合いにださなくても、その日数だけで十分迫力を感じてしまいます。ちなみに、お寺によっては 107,000日や 99,000日などという日もあるようで、なんだかもう迫力勝負のような様相を呈しています。

この最強の功徳日である7月10日に、浅草寺で「四万六千日の縁日」が開かれます。ちなみに、現在では7月10日だけでなく、9日も四万六千日とされています。なぜ、1日前である9日までが入ったのかというと、せっかちな人たちが 10日に一番乗りで参拝したいと思って、9日からお寺に集まるようになったために、そのまま9日までも縁日にしてしまったのだそうです。

この日には「ほおずき市」が開かれ、さらには雷除のお札もこの期間だけ特別に授与されます。基本的に、どちらも直接的に四万六千日とは関わりがありません。ほおずき市は愛宕神社で「ほおずきを水で丸飲みすることで、大人は癪(しゃく)を切り、子供は虫の気をさる」といって薬草として売っていて、その縁日が四万六千日という名称だったために、四万六千日ならば、浅草寺が本家だ! ということで、浅草寺でもほおずき市が始まり、いつのまにか、浅草寺の方が有名になってしまったのです。

雷にいたっては、もともと雷除として売られていた赤トウモロコシが不作で採れなかったときに、人々の要望を受け、四万六千日の縁日で売るようになったのが始まりということで、功徳日とは全く関係ありません。

しかしながら、1日で 100年以上の御利益をくれる太っ腹さを考えると、御利益が得られるものなら、なんでも取り入れてしまうのも当然のことかもしれません。

今年も、明日9日と、明後日 10日には浅草寺でほおずき市が開かれます。100年以上の御利益をがっつりもらって、さらに病気避けのほおずきと雷除のお札も併せてゲットしてきたらどうでしょう? まさに御利益を溢れんばかりに手に入れることができるはずです。