天地に毒気が満ちる日

本日、7月2日は「半夏生」。聞き慣れない言葉ですが、昔はとても重要な日だったようです。

半夏生(はんげしょう)とは、夏至から数えて 11日目から七夕頃までを指す暦のこと。現在では、「天球上の黄経 100度の点を太陽が通過する日」となっているそうですが、どちらにせよ毎年7月2日頃がこの日となります。

今までにも、様々な暦などを紹介してきましたが、半夏生もその中の一つで「雑節」と呼ばれるものです。二十四節気や七十二候といった暦が中国から伝わってきたものに対して、雑節は日本で生まれた暦です。

雑節には彼岸や八十八夜、土用などがありますが、半夏生の場合は、七十二候に半夏生(はんげしょうず)というものがあり、そこから作られたものだとされています。ちなみに雑節の中で七十二候から名前をとったものは半夏生だけです。

半夏生とは梅雨の後期に入るひとつの目安だったらしく、この日までに田植えを終えなければならないとされていたようです。これ以降に田植えをしても実りが悪いと言われていて、とても大事な節目と考えられていました。

なぜ、この日までに田植えをしなければならないのか? という由来や起源などはわかっていないのですが、この日に関するさまざまな言い伝えは残っています。

天地に毒気が満ちて、毒草が生える。毒気が降るため井戸に蓋をして毒気を防ぐ必要がある。この日には野菜を採ってはいけない、なぜならば土地に毒気が染みているため。など毒気に関係するものが特に多いのですが、その他にも竹花が咲いたり消えたりして、それを見ると死んでしまうので竹林に入ってはいけない、ハンゲという妖怪が徘徊するので農作業をしてはいけないなどもあります。

どの内容にしても、基本的に農作業をせずに、家でじっとしているようにという内容のために、元々は何らかの物忌みの日だったと考える学者さんもいるようです。

梅雨が後期に入り、湿気と暑さが最高潮に達する今頃ですので、それまでに田植えを終わらせてゆっくりと体を休めることで、夏バテなどを防ごうという先人の知恵が、物忌みという形になったようにも考えられます。

また、梅雨で物が腐りやすいことから、それをさして毒気とした、という考え方もあります。どちらにしても、あまり動き回ったりせずに、のんびりと過ごすべき時期だといえるでしょう。

さすがに現代では物忌みをしているわけにはいかないですし、平日なので仕事がある人も多いでしょうが、今日はなるべく早く家に帰ってゆっくりと体を休めることをオススメします。