駅でイタコに会える

イタコといえば、日本に古くからいる巫女(みこ)の一種。死者の霊をチャネリングしてくれる人たちです。最近では随分少なくなってきたそうですが、それでも伝統を絶やさないように、変わった企画が開催されます。

イタコという職業がいつ生まれたかという起源はさだかではないのですが、もともとは盲目や半盲目といった、目の不自由な女性が生活の糧を得るために身につけた職業だったようです。

今ではそういった理由から弟子入りする人はほとんどいなくなってしまって、現在活動しているイタコのほとんどは高齢者です。そのかわり、盲目で無い人でも修行ができるようになっていて、現在、能力が高いと言われて何時間も人が並ぶ大人気のイタコは 30代の人だそうです。他にも若いイタコが数名はいるということなので、細々と伝統は続いているようです。

イタコに見て貰いたい場合は、「恐山に行く」というイメージがあると思いますが、これは意外と歴史が浅く、イタコが恐山に集まり始めたのは昭和に入ってからのこと。それが、現在では7月20日~24日の恐山大祭と、10月の恐山秋詣には多くのイタコがテントを張って、霊からのメッセージを伝えてくれるようになっています。

ちなみにイタコの仕事は霊の言葉を伝えるだけでなく、東北に祀(まつ)られている「オシラサマ」という神様のよりしろである人形に対して「オシラアソバセ」といった儀式を執(と)り行ったりもするそうです。

もともと目の見えない人の職業として成立してきましたので、すべてのイタコにチャネリング能力があるというわけでは無いようです。前もって質問した内容を元にそれらしい内容を作り上げて話す人もいれば、本当にチャネリングができる人もいるようで、能力には随分と差があると言われています。

前述の若いイタコの方は、チャネリング能力が高いようで、朝から並んでも恐山の閉門時間までに見てもらえないぐらいの列ができるそうです。

わざわざ恐山のお祭りに合わせて行くのは大変…という人のことを考えたのか、JR 八戸駅で口寄せを体験できるというイベントが7月に開催されます。

こちらは7月から 11月まで、それぞれ1~5日までを、「イタコの日」として、八戸駅構内の「はちのへ総合観光プラザ」で3人のイタコの方が交互に口寄せをしてくれるというもの。

料金は恐山の平均価格といわれている、3,000円よりもちょっと高い 4,500円なのですが、こちらは前日までの完全予約制ということですので、並ばず手軽に口寄せを体験することができます。

イタコという日本独自の文化が、今後も無くならないようにこういった試みが増えていくのは非常に素敵なことだと思いますので、願わくば、今後も能力に優れた後継者が多く誕生して欲しいものです。