お寺さんはエンターティナー

お寺に訪れる機会というとお葬式やお墓参りなどといった、どちらかというとしんみりとした内容が多いように思えます。しかし、それだけではいかんと思ったのか、さまざまな趣向を凝らして人を集めるお寺が増えてきています。

昔はお寺というと、人生経験の豊富な和尚さんからさまざまな知恵を学んだり、こまったことがあったら相談したりと、共同体の中でのカウンセラー的な役割を果たしていた場所でしたが、最近ではそういった機能は失われ、お葬式など、法事の機会がなければなかなか訪れることのない場所になりつつあります。

そんな状況の中で、もともとお寺は人々の健康長寿のエクササイズの場になっていたという考えから「健康寺子屋」としてお寺を活用するという取り組みがあります。

これは東京都新宿区の「長善寺」というお寺で行われている物で、ストレッチなどを中心に二時間ほど身体を動かすというもの。指導には元バレーボールの日本代表があたるなど、なかなか本格的な内容です。

月に3回~4回開催されるということですが、お寺を使っている関係上、確実に場所を抑えられるのが、不吉とされて葬儀が行われない友引の午前中だけであり、開催曜日が固定できないのがネックのようです。

次に紹介するのは、お寺での結婚式。お寺で結婚式というとあまりイメージできないかもしれませんが、一応仏前の結婚式というものは古くから存在します。ただし、基本的にはお寺の関係者の間だけで行われていて、あまり一般の人は行わないものでした。

通常結婚式というと、教会で行われるキリスト教式か、神社で行われる神式がメイン、最近はそういった宗教に関係のない人前式も増えてきているようですが、それらに負けないような強いアピールの結婚式を行ったお寺があります。

そのお寺は鳥取県大山町にある「大山寺圓流院」です。このお寺の本堂はとてもユニークな天井画があることで有名です。それは、現代妖怪画の第一人者である水木しげるさんが書いた妖怪天井画。

この妖怪画の下で結婚式を挙げたいという要望を受け、それまでは結婚式を行ったことが無かったにもかかわらず「妖怪パワーが縁結びになるのならば」という住職の粋な計らいから結婚式が行われたのです。

最後に紹介するのはまさに現代に即したお寺のアピールをしている「了法寺」です。東京都八王子市にあるこのお寺は、いわゆる萌えキャラと呼ばれるアニメ調のかわいらしい女の子キャラクターを取り入れたお寺です。

すでに何度もテレビなどでも紹介されているので有名かもしれませんが、携帯電話でお経が聞ける QR コードつきカード「モバイルお経」を販売するなど、時代に即した企画を次々と打ち出しています。

もちろん、このカードにもお寺のキャラクターである萌えキャラが印刷されており、ある意味ブレのない姿勢を貫いています。

今回は3つのお寺を紹介しましたが、日本全国にお寺は無数にあるのでまだまだいろいろな変わった活動をしているお寺はあると思います。もしも、そういったお寺をご存じでしたらぜひ編集部までご連絡下さい。