沖縄本島から船で 15分ほどのところにある久高島。ここは沖縄の聖地としてもっとも位の高い場所であると言われています。今回はそんな久高島のエネルギーを紹介したいと思います。

筆者が久高島を訪れた時は、たまたま島全体がお祭りの日でした。久高島の祭事は基本的に旧暦で行われるので、島外の人間がそれを把握するのはなかなか難しいのです。

行われていた祭事は「ウプヌシガナシー」というもので1年のお礼をするためのお祭りのようです。このお祭りにはかなりの数の島民が参加するので、お祭りが終わるまでは沖縄の神社ともいえる聖地、御嶽(うたき)を含め重要な場所には島民以外は一切立ち入ることができません。

かろうじて集落の中はまわることができるのですが、集落の中でもあちこちで儀式が行われていました。白い着物を着た島民の方が、拝所でお祈りをしてお線香を焚くのです。このときに使われるお線香が本土のものとちがって、どちらかというと中国のものっぽい線香なので、かなり煙がでて、儀式が終わったあとはその煙の香りですぐにそれとわかるのです。

儀式が行われていない状態の久高島には行ったことが無いので、通常の状態はわからないのですが、この日の久高島のエネルギーは、信仰のエネルギーで島全体が包まれ、まるで結界が作られているようでした。

島民の方に出会うと、たいていは儀式中だから近づいたり余計なところに行ったりしてはいけないと言われます。この辺りから、信仰や儀式が久高島の日常生活の中に密接に溶け込んでおり、とても大事なことだということがひしひしと感じられました。

儀式が終わってから、重要なポイントの一つである「いしき浜」に向かってみました。ここは、麦や粟などの種が入ったツボが流れ着き、それらの種が久高島へと広がって人々の食料になったことから、とても由緒のある祭祀場所とされています。

とても綺麗な白砂の浜辺なのですが、このときは儀式が使ったであろう小さな石を積み上げた祭壇のようなものが築かれていました。冒頭の写真はそのときのものです。

ふと気がつくと、儀式が終了したせいなのか、島を包んでいた緊張感あふれる結界のようなエネルギーは無くなり、島全体のエネルギーが軽く澄んだような感じになっていました。もしかしたら、この軽やかでとても澄んだ空気が本来の久高島のエネルギーなのかもしれません。

どちらにせよ、久高島が沖縄で最高の聖地であり、神の島と言われる理由を十分に実感することができました。島自体がもともと持っているパワーもあるのでしょうが、なによりも多くの人たちが信仰をもち、欠かさずに儀式を行っているからこそ、すばらしいエネルギーが島中に満ちあふれているのだと思います。

そんな久高島も高齢化が進み、跡継ぎはいなくなってしまっているそうです。すでに、もっとも重要だった祭事のイザイホーは参加資格のある人がいなくなってから 30年以上経ってしまっています。

このままいけば、そう遠くない未来には久高島のパワーの源の一つである信仰と儀式は失われてしまうでしょう。そうならないために、私たちはいったい何ができるのでしょうか?

久高島を訪れたら、その美しさや、神秘的なパワーに感動するだけでなく、どうやったらそれを後世に残すことができるのかを考えてみる必要があると強く感じました。

Spot data
久高島
沖縄県南城市