天一神って知ってますか?

天一神、そもそもなんて読んだらいいのかわからないと思いますが平安時代にはとても重要視されていた神様です。今回はこの神様について紹介したいと思います。

天一神(てんいちじん、もしくはてんいつじん)は、「方角神」のひとつです。別名として中神(なかがみ)、天一(てんいち)、天乙(てんおつ)、貴人(きじん)というものもあります。

そもそも「方角神」というのは何かというと、特定の規則に則って各方位を移動する神様のこと。方角神には吉神と凶神がいて、吉神がいる方角に行くと良いことがあり、凶神がいる方角にいくと悪いことがあるというわけです。

平安時代にはこの考えは貴族の間で広く浸透していたようで、自分が行こうとする方角に凶神がいた場合は、わざわざ別の方角へ行ってから目的地へ向かう「方違え」という方法が行われていました。

目的地に向かうためにわざわざ遠回りをするというのは、現代では考えられない発想ですが、それだけ方角神が信じられていたのかもしれません。

方角神はたくさんいるのですが、天一神はその中でも重要な存在だったようです。有名な安倍晴明が使役したといわれている十二天将に含まれており、なおかつその主将であると言われていますし、吉凶禍福、さらには宇宙を司る最高神であるという説もあるほどです。

しかしながら、天一神は吉神ではなく、天一神がいる方角を犯すと祟りがあるとされていて、先ほどの方違えもほとんどが天一神のいる方角を避けるために行われていたそうです。

そんな、ポピュラーな存在にも関わらずその正体は謎のようで、帝釈天の大臣であるという説や、北極星の化身であるという説、さらには天女であるという説まであります。

現代では方違えをする人などはほとんどいないでしょうが、暦にはまだ残っています。ちょうど明日、2010年4月13日(火)は「天一天上」です。この日から 16日間は天一神が天上に帰っているので、どの方角に行ってもオーケーであるとされています。

忙しい現代で方違えなどは難しいと思いますが、明日から 16日間、天上にいる天一神に思いを馳せてみるのもいいかもしれません。