三隣亡、三輪宝

今年、2010年は寅年なので三隣亡にあたります、さらに明日 2010年3月17日(水)は暦の上でも三隣亡にあたりますので、ダブルで三隣亡となります。ところで、三隣亡とは暦の上でどんな意味があるかご存じでしょうか?

「三隣亡(さんりんぼう)」とは、名前の通りこの日に建築を行うと三軒隣まで亡ぼすということで、建築関係のことを行ってはいけないとされている日です。

しかし、なぜ三隣亡の日に建築を行ってはいけないのかという由来はまったくわかっていません。三隣亡という言葉が一番最初に現れたのは江戸時代だということですが、そのときは「三輪宝」と書かれていたそうです。

さらに「三輪宝」の日は「屋立てよし」「蔵立てよし」とされていたそうです。つまりは、建築関係のことをするのに良い日取りだったということになります。それがどうしてまったく反対の意味を持つようになったのでしょう?

こちらもその理由ははっきりとはわかっていませんが、書き間違いが元だったのではないかといわれています。「屋立てよし」の「よ」を「あ」に間違えるだけで「屋立てあし」となり意味は正反対になってしまいます。さらに、「よ」と「あ」という字は似た構造をしているので、悪筆の人が書いた場合は十分に読み間違えられる可能性があります。

そうして、悪い日であるというイメージが伝わってしまったために「三輪宝」だと内容に合わないので「三隣亡」になったというのです。その一方で、そもそも「三輪宝」を誰かが「三隣亡」と書いて、その方が悪い意味合いとしてインパクトがあったために、悪い日になった…という説もあります。

どちらにしても、書き間違えや字のイメージだけで吉日がまったく反対になってしまったのだけは確実なようです。

占いなどで良いことを言われたときよりも、悪いことを言われたときのほうがインパクトが強いのと同じで、暦も何ごともないのが良い日なわけで、何かあった時の方が悪い日だとして記憶に残りやすいということなのでしょう。

今では三隣亡などはあまり気にされなくなっていますが、仏滅や友引、大安などといった暦はまだまだ気にする人が多い状況です。しかし、これから 100年後、仏滅や大安がまったく反対の意味になっていてもおかしくないわけです。

三隣亡は「人のイメージが持つパワーは吉日を悪日にも変えてしまう」という実例ですが、逆に悪日や、悪縁などと言われていても、それは心の持ち方、イメージひとつで変えられるのです。

なにか縁起の悪いことなどがあったときは、この三隣亡のエピソードを思い出すことで、乗り切れるかもしれません。