天使の姿は異形?

天使が好きな人はだんだん増えているように思います。本来天使=Angel とはユダヤ教やキリスト教、イスラム教など、一神教の神の使いだったはずですが、現在ではそういった一神教の神よりもメジャーで、なおかつ人気もあるように感じます。

日本人は八百万(やおよろず)の神がいるという文化、初詣は神道、クリスマスはキリスト教、お葬式は仏教といったようにさまざまな宗教を柔軟に取り入れる土壌があったせいか、天使についても神の使いというよりも、それ自体がパワーのある存在として認識して取り入れているように思います。

一般的に天使というと翼が生えた美しい人間の姿でイメージされることが多いようですが、聖書に記述された天使の姿というのは想像するとなかなか迫力のある姿のものが多いのです。

たとえば熾天使(してんし)、ヘブライ語でセラフィムと呼ばれている存在は旧約聖書によると、6つの翼があり2つの翼で顔を隠し、2つの翼で足を隠し、残りの2つの翼で飛翔したとされています。そのままをイメージするとなんだか翼でできたロケットミサイルのようにも思えてしまう姿です。

智天使(ちてんし)といわれるケルビムは4つの顔と4つの翼をもち、翼の下には人の手があるとされていますし、座天使(ざてんし)スローンズは燃えさかる車輪の姿だとされています。

こういった聖書そのままの姿で、天使が絵画などで描写されることはあまり無いようですが、4つの顔と4つの翼というと、なんだか3つの顔と6本の手をもつ阿修羅像などの仏像をイメージしてしまうのは筆者だけでしょうか?

基本的には、やはり美しい姿の天使達が好まれているようで、ケルビムも翼を持った赤ちゃんなどで表現されているようです。しかし、もともと一歩間違えれば異形の怪物のようにも見える仏像に慣れ親しんできた日本人からすると、聖書記述通りの天使の姿でも案外すんなり受け入れたのでは? とも思えてしまいます。

日本が欧米に比べてキリスト教を信仰している人が格段に少ないわりには天使のことを知っていて、天使が好きなのはこういったさまざまな存在を素直に受け入れるという土壌があったせいなのでしょう。

一説では天使には姿がなく、見る人によって形を変えるという話もあります。天使の存在を感じることがあったのならば、どんな姿をしているのか見てみるのもおもしろいかもしれません。