本日、1月16日は藪入りです。いまどきほとんど使われることのない言葉ですし、おそらく遠からず死語になってしまうでしょう。

藪入り(やぶいり)とはお正月とお盆の 16日 前後、奉公人や嫁が実家に帰る日のことです。

意味がわかると遠からず死語になるだろうという意味がわかると思います。いまどき休みが年に2日しかない人もそうはいないでしょうし、ましてや実家に帰れるのが2日間だけというお嫁さんにいたっては皆無でしょう。

藪入りという風習自体はかなり古くから行われていたようで、もともとは正月の 16日 だけだったものが江戸時代ぐらいからお盆も含まれるようになったようです。

なぜ、この日に休みが与えられるようになったのかというのには諸説がありますが、もっとも有力と思われるのは1月16日が「閻魔詣り(えんままいり)」の日だから、というものです。

この日は地獄の釜のふたが開き、一時的に亡者が責め苦から解放される=閻魔様も亡者もお休み、ということから、現世でもお休みになったというわけです。

他にも先祖の霊を祀る日なので実家に帰るという説や、中国では無病息災を祈願して寺で遊ぶ日だったので、それが伝わったという説もあります。

中国説以外は、死者に関係していることから、年が変わって最初の死者の霊を供養する日であることから重要な日とされたのではないでしょうか。

ちなみに藪入りの語源は定かではなく、藪の深い田舎に帰るという説、田舎に帰れない人が藪林寺(そうりんじ)という寺で遊んだという説、父に会うために帰るので「養父(やぶ)いり」という説などがあります。

死者の霊を供養するという共通項が見られた日にちの由来に比べて、ほとんど共通項がないのが興味深い点です。

現代では藪入りで実家に帰ることなどは無くなり、祖先の供養をする日もお盆の方がポピュラーになってしまっていますが、亡者も骨休めをするという藪入りの今日、死者の霊について思いをはせてみるのもいいのではないでしょうか。