ひょろっとした身体に長い角、つぶらな瞳。インディアンジュエリーのモチーフによく使われるココペリ(豊穣の精霊)にも似たその姿は一度見たら忘れられない奇妙な魅力があります。皆さんはこれが何か分かるでしょうか?

これは角大師のお札という、病魔を祓い、災厄から逃れる御利益のある強力なお札なのです。
このお札は、比叡山横川にある元三大師堂で購入してきたのですが、大師堂の石碑に角大師の由来が書かれていましたので簡単に紹介します。

永観2年(984年)に全国的に疫病が流行したときに、元三大師が疫病で苦しむ人々を救おうと大きな鏡に自分の姿を写し、静かに目を閉じて座禅を組んだそうです。すると、鏡の中の大師の姿がだんだんと変化し、骨ばかりの鬼(夜叉)の姿になったというのです。それを見ていた弟子のひとりが変化した姿を見事に写し取り絵にあらわしました。この絵を見た元三大師がそれをお札にするように命令し、自らお札に力を込め(開眼)ると、できあがったものを人々に配布して各家の戸口に貼ったところ、見事に病魔が退散したのです。この逸話によって、角大師のお札には一切の病魔は恐れて寄りつかず、さらには一切の厄難から逃れることのできるものとして崇められるようになったそうです。

元三大師とは比叡山第十八代目座主を務めた方で、強い法力、霊力の持ち主として知られており、僧名は良源(りょうげん)大僧正なのですが元旦の3日に亡くなられたため、通称元三大師と呼ばれるようになったそうです。
元三大師は角大師だけでなく、鬼大師という魔除けの姿ももっており、まるで平安時代の変身ヒーローといった感じで、筆者はその絵を見た瞬間にガツンとはまってしまい、思わずお守りやストラップなどを大量に購入してしまいました。

比叡山といえば国宝でもある根本中堂が有名で、そこから5km近く離れた横川まで訪れる人はあまりいないかもしれませんが、とてもいいエネルギーにあふれた場所ですので比叡山を訪れた際は足を伸ばしてみることをオススメします。
お札を買うだけの為にそこまで…と思う人もいると思いますので、近日中に元三大師堂のレポートと、鬼大師についても記事をアップしようと思いますので、そちらも読んでいただいて皆さんも 「平安時代の変身ヒーロー 元三大師」 にどっぷりとはまっていただきたいと思います。